老人党メルマガ(410)

15:老人党メルマガ(424)
北極星 04/08 07:48
roujintou-news  ::: 老人党メルマガ(424) ::: 2012/4/8
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【17131】Re:日本を考える:近江牛の輸出         節松有子
【17151】Re:日本を考える:書籍「失敗学の本質」の紹介  usagi65
【17119】「原子力規制庁」はどうなったのか       pierre
【17172】Re:差別〜この非人間的なもの〜(番外編)    うたかた
【17144】Re:君が代 起立斉唱              ブンコウ
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【17131】Re:日本を考える:近江牛の輸出   節松有子 2012-4-3 13:38

  近江商人 シンガポールで 牛を売り   節松有子

近江牛の海外販売は2011年260頭で前年度の3倍近い水準になった。マカオ向けから販売開拓は始められ、シンガポールでは昨秋嘉田由紀子知事がトップセールスを繰り広げ、近江牛のブランド認知度が高まった。
嘉田知事が県庁で新入職員たちに気をつけの姿勢をさせ、君が代を歌わせる人だったら、トップセールスは上手くいっていただろうか?…ふと考えたことでした。

シンガポールは第二次世界大戦中、1942年から1945年の終戦まで3年間日本軍に占領されていた。
その時の楽しくはない気分を呼び起こしがちな君が代を、嘉田知事が「歌わない教師は首にする」と言いだす人だったなら、トップセールスパーティ、和やかで発展的な雰囲気のものになっただろうか? 相手との信頼関係を築けただろうか?
などが、女性知事の活躍の記事を読みながら、少しばかり私の気になったことです。
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【17151】Re: 日本を考える:書籍「失敗学の本質」の紹介   usagi65 2012-4-5 12:53

みなさま、今日のツイッターより見つけました。
ダイヤモンド・オンラインより
「入門 失敗の本質」鈴木博毅著が紹介されており、今非常に読まれているそうです。(すでに読まれた方にはすみません)

読まれている理由は、約70年前に日本軍が敗北した大東亜戦争末期と現在の日本の直面する問題、日本的組織の病状があまりにも似ているからだと言っています。とても難しい本だそうですが7つのポイントで解説していますので私はこれを読んだだけでも恐ろしいくらい納得できました。

日本人の本質(私自身も含めて)というか性格というか、そういうものから問題解決ができないというのは、今後どうしていったらいいのか考え込んでしまいます。
橋下さんのような特殊なキャラクターの人でないと日本の硬直した組織の解体などできないのかもしれません。

難解な『失敗の本質』を読み解く7つの視点 名著『失敗の本質』をわかりやすいエッセンスとして読み解くためには、以下の7つの視点を使うと、急速に理解が進みます。

(1)「戦略性」 日本人が考えている「戦略性」と米軍が考えた「戦略性」には違いがあります。
米軍は一つの作戦、勝利が最終目標の達成につながる効果を発揮したのに対して、
日本軍は目の前の戦闘に終始して最終目標の達成に近づくことができませんでした。

(2)「思考法」 大東亜戦争にも現代ビジネスにも共通する「日本人特有の思考法」の存在。
練磨と改善には強く、大きな変化や革新が苦手で柔軟な対応ができない。
日本海軍の名戦闘機「零戦」は部品1点にも軽量化の工夫が随所に凝らされた、改善努力の結晶でした。

しかし、防弾装備を省いてまで実現した軽さが、米軍の進化で空戦の優位を失った時、日本軍は方向転換をする決断ができず、撃墜され続ける状況を変えられませんでした。

(3)「イノベーション」 既存のルールの習熟を目指す日本人の気質は、大きな変化を伴うイノベーションが苦手だと言われています。その気質や思考法がイノベーションを阻害するだけではなく、日本独特の組織の論理が過去の延長線上を好み、変化の芽を潰す傾向があるのもまた事実でしょう。スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツが日本から生まれない理由は、個人の思考法だけではなく、組織の歪んだ論理にもあるはずです。

(4)「型の伝承」 実は創造ではなく「方法」に依存する日本人。私たちの組織文化の中にある型の伝承という思想が、イノベーションの目を潰す悪影響を生んでいる可能性も高いのです。
日露戦争で勝利した日本軍は、その戦闘方法を「型として伝承」し学習させたため、大東亜戦争では時代遅れの戦術に固執することになり、戦局の変化に対して新しい創造ができませんでした。

成功を生み出した真の因果関係を探るのではなく、成功した時の「行動」を繰り返して追い込まれていく姿は、ビジネスにおける国際競争で劣勢を挽回できない日本企業に重なります。

(5)「組織運営」 日本軍の上層部は、現場活用が徹底的に下手でした。組織の中央部と現場は緊密さに欠け、権威で現場の柔軟性を押さえ付けました。その結果、硬直的な意思決定を繰り返して敗北したのです。

上層部が頭の中でだけ組み立てた作戦は、現地最前線の過酷な現実の前に簡単に打ち砕かれていきます。
一方で、最前線には、戦場の実情を正確に見抜いていた優秀な日本軍人もいたにも関わらず、活用する能力がまったく欠けているのは、現代日本と日本軍にまさに共通の欠陥です。

(6)「リーダーシップ」 現実を直視しつつ、優れた判断が常に求められる戦場。環境変化を乗り越えて勝つリーダーは、新しく有効な戦略を見つけることが上手く、負けるリーダーは有効性を失った戦略に固執して敗北を重ねます。
組織内にいる、勝つ能力を持つ人物を抜擢できることも、優れたリーダーの資質です。
組織人事の優劣は、危機を突破して勝利するか、打開策を見つけられずに敗北するかの大差を生み出す要素なのです。

(7)「日本的メンタリティ」「空気」の存在や、厳しい現実から目を背ける危険な思考への集団感染は、日本軍が悲惨な敗北へと突き進んだ要因の一つと言われます。そして、被害を劇的に増幅する「リスク管理の誤解」は、現代日本でも頻繁に起こっていることですので、皆さんもよく理解されていると思います。

リスクを隠し過小評価することで被害を増大させる日本軍と、リスクを積極的に探り出して徹底周知させて対策を講じる米軍では、時間の経過で戦闘力に大きな差が生まれたのは当然ではないでしょうか。

いま挙げた7つの視点は、私たち現代日本が今こそ深く理解すべき課題だと感じます。
同じ失敗を繰り返して反省する日本の姿にうんざりしている読者の方も多いはず。
失敗を再発させず、新たな勝利を掴むための英知が求められているのです。

[おすすめ記事]なぜ、今『失敗の本質』なのか?これから読むための7つのヒント - 「超」入門 失敗の本質
――日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ http://bit.ly/HUamJj
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【17119】「原子力規制庁」はどうなったのか   pierre 2012-4-1 16:31

原子力安全・保安院が関西電力大飯原発の再稼働を巡って、京都府、滋賀県の両知事に当該原発の安全性について説明したが、両知事とも、再稼働には否定的であった。このやり取りを見ていて痛感するのは、「原子力安全・保安院」あるいは「原子力安全委員会」など国の原子力行政の担当機関の信頼性が完全に損なわれていることである。

福島原発の事故を巡る保安院の発表、説明は、およそ事実を隠蔽したものであった。また事故処理についても適切性を欠き、その信頼をすっかり失ってしまったのである。だからその保安院がいくら説明をしたところで関係自治体のトップが納得するはずがない。

だから、彼らに相変わらず評価・説明をさせている政府の感度の鈍さには、唖然とせざるを得ない。来月、北海道電力の泊原発が定期検査に入るとわが国の全原発がその動きを止めることになる。電力需要期の夏をひかえて、今年の夏の電力がどうなるか、誰しも固唾を呑んで見守っているのが現状だ。そろそろ政府が責任を持った説明をすべきではないのか。 

しかし、このままでは、関係自治体を納得させることはできないだろう。だからこそ、「原子力規制庁」を早期に発足させ、新しい体制で、国民の信頼を取り戻す努力をするべきなのである。当初発足は4月1日を予定していたはずだったが、またしても国会審議が難航して、先送りになったという。原子力規制を経産省から取り上げて新しい組織にするという話にはなっているが、その新しい組織のあり方について与野党の意見が合わないと言うのである。

しかし、ことは国のエネルギー政策の基本に関わることであり、監督官庁の信頼性の回復は、まさに喫緊の課題ではないか。それを凡そ非効率な議論のすえに放置する、国会の怠慢は許せない。新しい組織のあり方を決めるだけではなく、そこには相応しいスタッフを揃え、今までの“原子力村”がもっていた胡散臭さを一掃しなければなるまい。

実際には、新しい規制庁に引き継がれるはずの原子力安全委員会は5名の委員のうち3名の任期が4月16日で終わるというから、このままではしばらくの間、原子力行政の機能がストップするという異常事態だ(『asahi.com』12.04.01.)。
滋賀県の嘉田由紀子知事は説明に来た保安院の担当官に、原発再稼働云々の前に、まず福島事故の原因を特定するのが先だと言ったというが、至極尤もな話である。

しかしこんな状態では、福島事故の原因の特定など到底不可能であり、野田首相が言う原発再稼働について「地元の理解が得られれば『政治判断』する」という、その肝腎の「地元の理解」は到底得られないことを知るべきである。 つづく
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【17172】Re:差別〜この非人間的なもの〜(番外編)  うたかた 2012-4-7 13:54
 ▼かっくるなかしまさん:こんにちは

梅原猛氏を初めて読んだのは私も『哲学の復興』でした。梅原氏の本を読んでみようと思ったきっかけは、ドストエフスキーを話題にしたときに紹介した高橋和巳からでした。彼らは京都大学の先輩後輩で、飲み友達でもありました。
梅原氏は人間の「死」に、ことのほか関心が向かうようです。それもおどろおどろしい死に…。
死を人間存在の根源に据える、ハイデッカーの影響でしょうか?

『哲学の復興』で梅原氏は、死者を主役とする芸能は日本だけではないか、とその説を披露していたのを記憶しています
(確認しようと本棚を探したのですが、あいにく散逸してしまって見当たりません)

『隠された十字架』でも、仏像のひたいに釘を打ったり門の中に門(中門)を造り、怨霊を封じ込めようとした法隆寺の異様さを論じていました。その影響で私も早速法隆寺を見に行きました。
明治まで、開けると祟ると言い伝えられて秘仏として法隆寺の奥深く蔵されていた救世観音像も拝観してきました。
本のタイトルはイエスとの関係を示唆していますね。聖徳太子は橘寺の馬小屋で生まれたとされていますからー。

『水底の歌』では柿本人麻呂が怨霊とされています。

 鴨山の磐根しまける吾をかも知らにと妹がまちつつあらむ(巻二・二二三)
水死の刑にされたとの説を展開しています。梅原氏が、人麻呂が水死したあたりに島があったのではないかと舟にのって、海底を調査しているテレビの映像を見た記憶があります。

私は明後日から仕事を再開しますので、頻繁には投稿できなくなりますが、他者の投稿を拝見するぐらいの余裕はありますので、かっくるさんのいつもの有益な投稿をお待ちしています。
70歳を過ぎて、まだ貪欲に働くのかと友人たちからからかわれますが、仕事を辞め、朝から酒びたりになれば、その先に待っているのは<廃人>の二文字ですから、その恐怖から逃れるため馬車馬のように働きます。 では。
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【17144】Re: 君が代 起立斉唱   ブンコウ 2012-4-4 19:20

君が代の「起立斉唱」そのものがなにかと物議を醸しているが、70歳代のお茶の間老人として本音をいうと、入学式とか卒業式など年数回の起立斉唱などなんてことはない。ただ、君が代の歌詞が問題だ。やはり君とは天皇のことは明白だ。
現憲法下、天皇は象徴天皇とある。一部のアホどもが元帥とか騒いでいるがもってのほかだ。

もし 元帥とかいうなら天皇制なんて廃止したほうがいい。ドイツのように大統領をもって統治制御したほうがいいに決まっている。君が代の「君」は象徴天皇として、個々人の心のなかの勝手な神のようなものであっていいのではないか。日の丸だってそんな程度でいいのではないか。スポーツ選手が日の丸を揚げるのと、生活者のそれとは思いは違ってよいのだ。

橋下市長のいうのも、公務の規律としての君が代起立斉唱である。
会社でいうなら成果をあげるための社是のようなものと思っていい。それ以上のなにものでもない。とおもう。
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