打てば響く(『なだいなだのサロン』コラム) 転載

24:打てば響く 2009年8月31日分 転載
ビートル 08/31 17:45
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8月31日

選挙の結果を見ての感想です。
 ぼくたちがやろうとしていたこと、(自公を退陣させること、しかも徹底的に敗北させること)は実現しました。それが第一ですが、その他にも、この選挙にはどのような意味があったか、考えてみました。

 戦後六十五年経って、首相を有権者の投票で直接に決めることができました。単なる偶然か、鳩山一郎の孫を選ぶか、吉田茂の孫を選ぶか、という選択になってしまいましたが、ともかく有権者のわれわれがキングメーカーになれたのです。まだ、鳩山と吉田の影を引きずっていますが、二人の生きた姿を見たことのある人は、有権者の中にも少なくなってきているでしょう。
 次の大きな意味は、公明の小選挙区での敗北です。代表と幹事長を落選させたことです。これは浮動票と呼ばれていた層が、選挙に参加して、高い投票率がえられた結果です。偉い人(ボス)の指示通りに投票するものを、自分の考えで投票する人たちが、上回ったということです。民主主義にブレーキをかけていた宗教票の限界を悟らせることになればと思います。宗教は政治と切り離さなければなりません。
 それと、女性議員の数が一気に増えたことです。日本の政治も見た目が華やかなものになるでしょう。戦後第一回の選挙で、日本に女性議員が初めて登場したのを見た人間としては、それからが長かったなあという思いです。
 戦後、硬直してきた外交にも、柔軟性が戻ってくるのでは、と考えます。世界で一番硬直した外交官が、日本の外務省の外交官でした。
 さて、前回にも触れましたが、これから高齢者の健保、年金の問題など、解決可能な方策、制度の変更を考えていくときがきました。政権の選択の時には、頭が熱くなって、意見の違いが罵りあいになったりしがちですが、今後四年の時間があります。ゆっくりじっくり考えていきましょう。
 生活苦からの自殺をへらすこと、ワーキングプアの問題を解決することは、緊急の課題ですが、きびきびしたスピード感ある対策を打っていけば、それができた政治家は、きっと名声を得ることでしょう。腕のみせどころです。
 ぼくたちはじっと見守りましょう。厳しい視線は、政権交代しても変えることはありません。これが、とりあえずの感想です。
ほっとしたら、ちょっぴり疲れが出ました。飄飄としているつもりでしたが、あちこちに、かなり力が入っていたのでしょう。

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