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 【25659】Re: 一般とは? 〜 平和主... 沈黙の朱夏 2014-9-25 17:39:14
 【25665】Re: 一般とは? 〜 平和主... 沈黙の朱夏 2014-9-26 8:12:06

62 【25659】Re: 一般とは? 〜 平和主義とは何か・その5
沈黙の朱夏    2014-9-25 17:39:14  [返信] [編集]

    続きの《その5》です。

    《その4》はややこしいので後回し。
    ー    但し、基調として憲法9条を原理的に《擁護》するという方針に変わりなし。むしろ本稿では、《非武装論》を異なる視点で結果的に擁護するとなる。

    設問に入りましょう。

    【問】
    我々は、社会の有り様を認識できる。特に科学的に認識することができて、その認識のもとで、社会を改革しうる。

    《はい》でしょうか? 《いいえ》でしょうか?

    ・・・

    ・・・

    【答】
    答えはどちらでもいいんですが、設問の趣旨としては、そう考える、つまり科学的認識が可能だとするのが《マルクス主義》であるということを、確認するというところにある。

    最初に《認識論》ありき。とはいえ、認識論を意識せず、社会改革論を唱えることが往々にしてある。

    ありますよね( ̄▽ ̄)b

    認識論すらなくして社会改革論を唱えられるなんておかしい、

    そう言いたいのでは、ない。

    それなくしてそれが成り立つということは、

    理性によらず常識による、ということでもある( ̄▽ ̄)b
    ー    他方で、常識によらず、政治的な動機によっても立論できる。道徳論でその動機について論じたのがカントでした。

    以上は前置き。

    遅漏じゃあヽ( ̄▽ ̄)ノ

    ではさくさくと絶頂に昇り詰めていきましょう。

    設問の趣旨はシンプル。

    《戦争》を消滅させるにはどうするか? ですから。

    設問は僅か四つです。

    【問1】
    戦争を消滅させるには、徹底して大規模なそして同時的な《全面武装解除》を行うことである。

    《はい》でしょうか? 《いいえ》でしょうか?

    ・・・

    ・・・

    次、(笑

    【問2】
    戦争を消滅させるには、社会集団の成員の《集団愛》を消去することである。

    《はい》でしょうか? 《いいえ》でしょうか?

    ・・・

    ・・・


    これはまとまる原理の反対の、まとまらない原理をなんらかの方法により、ヒトに実装してしまう、ということです。

    次、

    【問3】
    戦争を消滅させるには、害のないそして象徴的な《戦争代理物》となる何かを発明することである。

    《はい》でしょうか? 《いいえ》でしょうか?

    ・・・

    ・・・


    スポーツ以上の何か、となる。

    次、

    【問4】
    戦争を消滅させるには、知性により攻撃性をコントロールする。我々のこの状態(破滅と隣り合わせの状況)を作り出したのは、知性であるから、知性により知性をコントロールすべきである。

    《はい》でしょうか? 《いいえ》でしょうか?

    ・・・

    ・・・

    (如何でしょうか?)

    ネタバレすると、

    上記は、私が尊敬する動物行動学者であるデズモンド・モリスがその(著名な)著書である「裸のサル」、

    その5章・《闘い》で、我々はヒト猿が滅亡を免れるにはそうした選択肢を真面目に検討せざるを得ないとして、提示している提案です。

    もっともそれらは抜本的に解決するならそうだ、ということなので、

    政治的現実性を差し置いてのこと。

    とはいえ、我々の時代における戦争は、自滅と隣り合わせであるのでモリスは、

    これらをそういう《方向》で我々は《併用》すべきではないか、と提示しています。

    どれもが即時実現することは難しいが、

    方向性はそれであり、それぞれが現実との見合いで漸次的にしか進められない以上、

    それらを、それ以外の提案を含めて、進めるべきであろうし、道程は険しいが怠るべきではない。

    そういう主張です。

    ・・・

    ・・・

    設問に対する私自身の答えは全て《はい》です。

    どれもこれも無理っぽいですけどね( ̄▽ ̄)b

    もちろん、非武装は無理ですよ、相手の都合というものがあるから。

    それは現実主義です。

    同時に、あ〜、放置していたらそれもヤバいだろう、

    それも、現実主義です( ̄▽ ̄)b

    非武装論は現実的ではないが現実的でもある。

    現実主義と理想主義は必ずしも対立するものではない。

    どちらも人間の考えること( ̄▽ ̄)b

    構成的理念、統整的理念について言及したけれど、

    それらは優劣ではなくて、

    区分する必要があるということです。

    統整的理念とは、定める方向となります。

    非武装論は原理的にも、(違った意味での)現実主義的にも、イキであるというのが私の意見です。

    憲法9条の擁護論になっているでしょうヽ( ̄▽ ̄)ノ

    それを構成的理念と錯誤すると、

    現実主義により反論を受けるというより、理想主義が自ら閉じてしまうことで貴重なものを自ら手放すことになる、かもしれないと、柔らかく釘を刺しておきましょう( ̄▽ ̄)b

    -----------------

    追記しておきましょう。

    モリスが我々ヒトの闘争行動をどう観ているかと言えば、以下の通りです。

    ◇動物は順位制や縄張り行動を通じて優位を示すことを攻撃の目標とするのであって、破壊や殺戮を目的とするのではない。

    ◇我々ヒトも動物であり、闘争行動は基本的に他の動物と異なってはいない。

    ◇しかし、我々ヒトに備わっている《群れの協力性》と攻撃方法における《遠隔攻撃能力》とが結合した結果、競争者は敗北させられるにとどまらず、無差別的に殺されるようになった。

    こうした認識を前提に、我々が自滅のジレンマを脱するには?というのが、上記の四つの方向性(処方箋)です。

    -----------------

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67 【25665】Re: 一般とは? 〜 平和主義とは何か・その4
沈黙の朱夏    2014-9-26 8:12:06  [返信] [編集]

    平和主義とは何か、《その2》の続きであるとともに、「常識哲学」からの続きです。

    ==================

    なだいなだ
    "常識があればみんな平和を求めます" 

    トマス・リード
    "エピクロス派を除いて、古代の学派はみな、honestumとutileを区別した。 ちょうどわれわれが、ある人にとっての義務と利益とを区別するように"

    ==================

    常識哲学の祖であるトマス・リードは、美徳と利便、義務と利益の《区別》を説きました。

    その美徳や義務、利便や利益をキーワードに、

    本稿ではスレッドを跨いでの平和主義と常識哲学とを合流させます。

    さて、《その2》では、平和主義とは何かについて、近刊でのこちら(↓)を取りあげました。
    http://www.chuko.co.jp/shinsho/2013/03/102207.html
    (松元雅和/関西大学、「平和主義とは何か〜政治哲学で考える戦争と平和」、2013/03,中公新書)

    著者によるこうした問題提起(↓)には、十分に意義があると観たからです。

    >> 平和を愛さない人はいないだろう。だが平和主義となるとどうだろうか。今日では単なる理想論と片付けられがちだが、実はその思想や実践は多様である。
    >> 本書は、「愛する人が襲われても無抵抗でよいのか」「正しい戦争もあるはず」「平和主義は非現実的だ」「虐殺を武力で止めないのは無責任」といった批判に丁寧に答え、説得力ある平和主義の姿を探る。
    >> 感情論やレッテル貼りに陥らず、戦争と平和について明晰に考えるために。

    その上で著者の論に肯定的な書評を紹介しました。こちら(↓)でした。
    http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013052600007.html
    (朝日、萱野/津田塾大学、「平和主義とは何か〜政治哲学で考える戦争と平和」、松元雅和著、2013/03、中公新書)

    本稿では、逆に、現実主義の立場から、松元氏の論に対して批判的な評論を取りあげて観ます。こちら(↓)です。
    http://d.hatena.ne.jp/Donoso/touch/20130506/136783870806 20:11
    (Valdegamas侯日常、「われわれは今や全員が平和主義者である?〜松元雅和・平和主義とは何か」)

    個人さん(専門家?)による優れた論考であり、全体に目を通されることを勧めますが、

    松元氏の平和論(平和優先主義)に対して批判的な論者(現実主義)が、論争上《抗し難い魅力》としている後半部の箇所につき、限定して紹介し、論評を加えてみましょう。

    >> むしろ本書において魅力を感じさせるのは、義務論のキレのよさである。
    >> あるべき立場を変えず、「正しいことをしようとして、結果的に予期せぬ犠牲が出るのは仕方ない」とする二重結果論の濫用の危うさを指摘し、極めて限定的な(およそ戦場では成り立たない)条件のみを認める。
    >> その厳格さは確かに実用性という点では問題をはらんでいるが、著者自身がカントの義務論は「帰結主義に対する一種の制約要因(p.67)」であると指摘するとおり、帰結主義で行動することへの迷いや躊躇といった、「感覚的な重み」を与えるものであり、これこそは平和主義の力の源泉たりえるのではないかと感じられた。

    《義務論》とは、松元氏が実用的でないとして切り捨てた/却下した《絶対平和主義》の拠って立つところのものです。

    松元氏は義務論に基づく絶対平和主義を却下しながらも義務論を評価していて、《二重結果論》の危うさ等を指摘している。

    そして論者は、松元氏が絶対平和主義の却下とともに遠ざけた義務論は、松元氏が立脚する《帰結主義》を牽制しうるではないか? それこそがむしろ平和主義の《力の源泉》ではないのか? としているわけです。

    帰結主義とは理性の働きである、と常識哲学の項にて申し述べました。

    論者は、義務論の与える《感覚的な重み》に、帰結主義(理性の働き)を躊躇(ためら)わせる力がある、と指摘している。

    トマス・リードは、理性に先立ち直観的に判断する能力が我々には先験的に備わっていて、それを《常識》としていました。

    帰結主義を牽制する義務論と、理性を補完する常識とは、

    パラレルの関係にあると私は観ています。
    ー    前者が平和主義、後者が常識哲学です( ̄▽ ̄)b


    >> むしろ評者が抗しがたいと感じたのは、著者が実用性の点から切り捨てた、トルストイ的な絶対平和主義であった。ひたすらに戦争を人間のとるべき態度ではないものとし、義務論にしたがって戦争を拒否する思想、これは義務論の性質もあって極めて堅固なものである。二重結果すら否定するそれは結果責任を是とするオーソドックスな政治のあり方とは相いれないものであるし、その意味で政治の現場で敗北する可能性は否定できない。政治が秩序と暴力を司るものである限り、絶対平和主義は個人が採用する態度という枠を出ることがない、非政治的なイデオロギーと言えるかもしれない。

    >> しかしながら、著者が指摘するとおり、義務論の真骨頂が帰結主義を制約し、「感覚的な重み」を与えることにあるとすれば、このような態度を貫き通す立場があること、人間がいることの方が、彼ら自身にたとえ実用性がなくとも重要であると思われた。このような人間が存在し、その立場が人間の精神に訴えることを政治的人間が意識するならば、政治のあり方には何らかのニュアンスの変化が与えられるからだ。あまりにもナイーブな話かもしれないが、非平和主義者たる私は、実用性を訴える平和優先主義なるものより、このような態度をどのようにくみ取るかの方が、アートとしての政治の課題のように感じられた。

    絶対平和主義が個人的信条の域を出ない非政治的イデオロギーであるにせよ、

    帰結主義と義務論との《関係》において捉え直してみれば、

    それは、帰結主義と結んだ平和優先主義より潜在的に魅力的であり、

    捨て難い、としているわけです(↑)。マイ読解。

    また、ここでなされている論というのは、

    《その3》で紹介したマガジン9条での絶対平和主義論、

    そこでの構成的理念と統整的理念の区別を巡る主張とパラレルである、と私は観ています。

    絶対平和主義は原理的にも、(違った意味での)現実主義的にも、イキであるというのが私の意見です。

    憲法9条の擁護論になっているはず( ̄▽ ̄)b

    蛇足ながら、それを構成的理念と錯誤すると、或いは政治的イデオロギーとしてもて遊ぶようであれば、

    現実主義により反論を受けるというより、理想主義が自ら閉じてしまうことで貴重なものを自ら手放すことになる、かもしれないと、柔らかく釘を刺しておきましょう。

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