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15 【6387】老人党メルマガ(284)
北極星   運営スタッフ 2009-8-19 6:45:47  [返信] [編集]

    roujintou-news  ::: 老人党メルマガ(284)  ::: 2009/8/16
           老人党掲示板 http://6410.saloon.jp/
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    【6080】核のない世の中を    出戸らそ
    【6153】Re: 核のない世の中を 高橋
    【6087】「小泉ブーム」の意味するもの   pierre
    【6033】本日朝日新聞記事「細川元首相提言」について casablanca
    【6003】Re: 原爆の日に思う 柳沢のタンタン
    【6052】軍備拡張の動き 高橋
    【6012】貧困解消のための私見(再掲) 沈黙の初夏
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    【6080】核のない世の中を    出戸らそ 2009-8-11 17:02

    原爆の日に非核三原則の法制化が話題に上りました。
    このニュースは新聞などの配信を介して、インターネット上のニュース欄にも掲載されました。

    あるポータルサイト(http://news.biglobe.ne.jp/topics/)では、ニュース項目それぞれに閲覧者の感想を投票できる仕組みがあります。そこでは、このニュースに100件を超える感想が投票されていました。
    その結果に、私は大きな危機感を抱きました。

    投票と共に寄せられたコメントについて、それをざっと数えてみました。
    無関係な内容と判断したものを除くと、非核三原則の法制化に賛同する趣旨のものは約25パーセントありました。
    一方で批判的なものは約56パーセント、中立派・他が約19パーセントでした。

    これに各コメントに対する賛否の票数を加えると、批判的な意見が80パーセント以上に跳ね上がりました。
    ここで挙げられた主な理由は、アジア情勢に抗する必要性や自国防衛の手段として核保有を主張しているものが多く見受けられました。極端なものでは、核武装しないと日本が滅びてしまうといった旨のコメントまでありました。

    ざっと数えたところなので、多少の誤差はあると思います。それでも、これほど多くの方々が核兵器に肯定的だったことに、大変なショックを受けました。

    これはインターネット上のことであり、さらに特定のサイトでの出来事に過ぎないとの見方もあることでしょう。
    しかしこのポータルサイトは大手プロバイダーのものであり、一部の主義主張に傾倒した者たちが好んで集う特殊な嗜好のサイトであることを示すものは見当たりませんでした。

    私たち有権者は、現政権の運営スタンスを目にしてきました。衆院での法案再可決の連発や、憲法の拡大解釈による自衛隊の海外派遣など、それは数の力を背景にして現与党の思うがままに行われてきたと言っても過言ではないでしょう。
    それが人々の無力感や閉塞感につながり、もしかすると発言者の偏りを生んでしまったのかもしれません。

    また、温室効果ガス削減といった偏重した側面を広告的に訴えるなどして原子力発電を推進しようとすることも、核を身近なものと錯誤させる一因なのかもしれません。
    私は戦争にも核にも、大反対の立場です。

    地球上の多くの生物は生存と繁殖ために闘いますが、人間はそれ以外の目的で争います。
    生物の種としては充分に生存も繁栄も叶っているのに、国益や国境、人種や宗教宗派などを巡って、どうして多くの人々が殺し合わなくてはならないのか……とても悲しい現実です。自由などの大義は掲げますが、もしその裏にうごめく利権があるとすれば、資本経済に鍛えられた人間の欲は地球上で最も殺傷能力が高い兵器だと言えるかもしれません。

    そして、核兵器に関する問題は特に深刻です。実際にそれを使った国と使われた国、いわゆる当事者は世界で米国と日本だけです。米国は核のない世界の実現に向けて行動することを宣言しました。
    もう一方の当事者である日本の宣言は憲法九条であり、この非核三原則の法制化もその一つだと思います。
    米日両国は、他国とは立場も発信力の重みも違うはずです。きっと米国と日本にかできないことや役割があるはずです。

    過日の新聞に、戦禍を知らない30歳代の僧侶が、ソロモン諸島に定期的に赴いて戦没者のために供養を続けていると報じられました。そのきっかけとなったのは、祖父から聞いた戦争体験だったと言います。
    しかし、戦争で被災された方々から生の体験を直接聞ける世代は限られています。
    戦争や、特に核兵器の恐ろしさは、時間の経過につれて次世代の想像の彼方へと逃げおおせようとしています。

    世界各地に残る古の伝統や伝承は、現代でも脈々と息づいているものが少なくありません。
    それには、何かやり方があるはずです。実体のある話を風化させないためには、今が最後のチャンスかもしれません。
    非核三原則の法制化は万能薬ではありませんが、私は賛成です。
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    【6153】Re: 核のない世の中を 高橋 2009-8-13 12:32
     ▼出戸らそさん:

    私は書き込み能力も遅く、時間的余裕も充分ではありませんので、考えを纏めているうちにすっかりレスが遅くなり、申し訳ありません。

    貴投書を読んだ時は、本当に吃驚しました。非核三原則のうち少なくとも「作らず」「持たず」は(タモガミなぞという身の程知らずが多少もてはやされても、まだ)ほぼ完全に国民の合意になっているかと思っていたからです。

    私はポータルサイトなぞを覗いたことがありませんので(構わなければお教え下さい)。どんな階層、年齢層の人が投稿するのか存じませんが、「核を持たないと日本は滅亡する」となどいう人は、今の世界情勢を客観的に認識できているのか、今もテレビなどで流される広島・長崎或いは実験被爆地などの惨状、核の非人道性などをどう見ているのでしょうか。

    一老人としては、○×で一面的な答えを出すだけの教育を受けたのか、或いは漫画やゲームで人を攻撃したり殺したりすることに現実感を失った人たちかとも想像してしまいます。私は年寄りですので、少なくとも私の周りにはそういう意見を持った人は見当たりませんが、もし居たら徹底的に討論する必要があると存じます。

    しかし(民主党が政権をとったらどうなるかは分りませんが)今の日本国にそういう人たちの啓蒙・再教育を期待するのは難しいかと思います。むしろ、世界情勢の進展がそれらの人たちの考えを変えてくれることを私は期待します。
    いつも書きますが、私はグローバル化によって世界各国は良くも悪くも緊密に関係し合って行くと思っています。

    3年半まえ、この掲示板での“改憲・再軍備派”の仮想敵国は中国、韓国でした。
    今はこの両国の日本にとっての重要性、友好の推進について疑問を容れる人はいないでしょう。北朝鮮でさえ、各国が協調して迫れば、いかに独裁政権といえど、日本に核を打ち込むことの損得は理解する(既に理解している)ものと考えます。

    「持ち込ませない」については歴史的経緯もあり、やや複雑かと思います。朝鮮戦争のときに既に核搭載空母が日本から出航していた。それを知りながら、沖縄返還の為にはアメリカの核持込みの要求は断れない。
    さりとて日本国民に理解を求めることも困難である。そこで官僚一流のやり方で密約でその場を凌いだ。そして最近その密約の存在が明らかになっても、官僚としては否定し続けるしかない。というのが昨今の騒動であると私は忖度します。

    「持ち込ませず」についても、事実は既に持ち込んでいても、国会決議だけしておこう、というようなことだったのでしょう。

    前にも書きましたが、日本人は情緒、安易なフレーズに弱く流され易い。“世界情勢が変わりつつある(これについては後日議論したいと思います)のに、核の傘”が既成事実化したまま、多くの人が「これが無いと日本の安全が危うい」と思い込んで居る。日本の安全=真の世界平和・共存=非核・非戦ということを徹底して主張して行きたいと思っています。
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    【6087】「小泉ブーム」の意味するもの   pierre 2009-8-11 22:04

    先日、次のような記事に出会った。

    「僕は以前、加藤(紘一)さんとテレビ番組で対談をしたことがあります。
    その時、『加藤さん、あなたは小泉さんのことを今くそみそに言っていますけど、何で小泉さんが一時あれだけの人気を持っていたと思いますか』と聞いたら、本当に言葉に詰まりました」。
    (竹森俊平「『政治という日本の弱点』を議論する〈中〉」『日経ビジネスOn Line』No.784 2009.07.09.)

    加藤紘一氏と言えば、自民党の領袖の1人ではないか。
    その人の「小泉ブーム」に対する理解がこの程度のものであったとは、正直驚きだった。
    「格差拡大」、ワーキングプアなど、貧困化が進んでいるのは専ら「小泉改革」が原因とという議論が多い。
    しかし、労働所得の格差は87年以降一貫して上昇、とくに急激に上昇したのは97年から2002年であり、それに対して2002年以降の格差拡大は緩やかだという。

    またこの格差拡大の主因とされる「非正規雇用の増加」も、目立ち始めたのは1990年代の後半からで、1990年には全雇用労働者の20%だったが1999年には25%に達し、その後増加し続け2008年秋には34.8%とピークを点けたのである。
    (以上、『経済財政白書2009年版』第3章第2節 p.226〜9)

    つまり、今日、問題となっている「格差」「貧困」……の諸々の問題は、バブル崩壊後のこの10〜15年の日本経済の歩みがもたらしたものであって、「小泉改革」にその直接の原因を求めるのは筋違いなのである。

    小泉ブームが最も沸いたのは2005年9月の「郵政解散・総選挙」であった。自民党はそのブームに乗って296議席を獲得し圧勝した。この選挙で示した自民党の公約には「郵政民営化こそすべての改革の本丸」と銘打ち、郵政民営化から始まって、行政改革、財政構造改革、社会保障制度改革、地方行政改革など、まさに改革のオンパレードであった。

    自民党長期政権がもたらした閉塞感に、バブル崩壊後の長期不況が加わり、この改革のオンパレードへの期待を生んだのである。しかし自民党は、それからの4年間に何をやったのだろうか。肝腎の小泉純一郎氏は選挙でこれだけの支持を受けながら、たった1年で、いわば改革を途中で放り出して、辞任した。自民党の総裁任期が満了したからという理由である。

    つまり、選挙で寄せられた有権者の期待より自民党の内部規定を優先したのである。これはまさに裏切りだ。
    しかもまたその後継者選択に決定的な過ちを犯し、結局、あのブームをつくった有権者の思いは、雲散霧消した。
    したがって小泉氏を評価するつもりはさらさらないが、彼が提起した「自民党をぶっ壊す」というフレーズが有権者の琴線に触れたことは間違いない。落ち目の自民党は、期せずして大変な“金脈”を手に入れたはずだった。

    しかし、その後の経緯は、自民党はそれを“金脈”と理解することすらできなかったことを物語る。
    冒頭の加藤紘一氏の発言を見れば、それは明らかであろう。

    さて、来るべき総選挙であるが、自民党と民主党のマニフェストを読んでみた。
    自民党のそれは、具体的なタイムテーブルもなく、財源も書いてない、政権党としてのこれまでの実績に対する評価・反省もない、旧態依然とした「公約」に過ぎず、とてもマニフェストと呼べる代物ではない。

    一方民主党だが、努力の跡は窺われるものの、財源の不安を解消できず、郵政事業の抜本的見直しを掲げ、株式公開にブレーキをかけるなど、後ろ向きであることが気懸かりである。
    また、高速道路の闇雲な無料化とCO2排出量削減の高い目標との整合性はどうなのか。
    また、アメリカとのFTAに関して農協の主張に屈してコメの高関税引き下げに消極的になったり、理解できないことも残る。

    4年前、「小泉ブーム」をつくりだした有権者の思いに、日本の政治はその後本当に応えたのだろうか。
    結局、これでは「小泉改革」を悪者にして、やるべき改革をサボタージュしているとしか思えないのである。
    そして今度の総選挙でも、その思いは燃焼しきることなく残るに違いない。
    しかし、政権交代した方が、まだいいだろう。何かが変わるに違いない。それに賭けて、この選挙に臨むことにしよう。
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    【6033】本日朝日新聞記事「細川元首相提言」について casablanca 2009-8-9 17:44

    大阪府橋下知事が、経験上一貫して発言しているのが“諸悪の根源は霞ヶ関で、霞ヶ関を解体せねばならない”と官僚制度改革を強く訴えています。私はこの部分については100%知事を支持しています。
    各党のマニフェストにある、教育・医療・福祉・雇用・税金等々枝葉的な細かい部分も実現するには、腐敗した根っこの部分、即ち霞ヶ関問題を解決なくしては困難を伴う事になります。

    然るに、今日の朝日新聞にて、細川氏が政権交代なら「官僚機構を使いこなさないと政権は成り立たない。
    官僚退治は愚の骨頂」と提言されています。元首相の発言故、有る程度重みもあり大変疑問に感じています。
    何故そうなのか?細川氏に回答を頂きたいものです。
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    【6003】Re: 原爆の日に思う 柳沢のタンタン 2009-8-8 15:59

    原爆被害者の訴訟
    この64年も経過した原爆の被害者の救済措置がやっと議会の議題に乗ってきたことは喜ばしいことであるが、何故に今日まで60年の長きにわたって解決しなかったのであろう。そこには国という大きな障害が存在していたからに他ならない。
    この国の存在はこれまで民衆の為の国家ではなかったということであろう。

    たまたま今回の選挙に当たって、権力党である自民党に対する世論の厳しい風当たりがあったことも影響なしといえるであろうか? 自民と民主党が可也激しい泥試合の論争を繰り広げているが、国民はそのような論争にはあまり興味があるとは思えない。

    問題は、彼らが実際に何を国民のためにやるであろうかということであって、民主党の主張には予算が出来るかとか言っているけれどもこの数十年間国の借財を800兆円まで増やしてきた実績をいかが弁明するか聞きたいものである。
    国土庁が先頭になって使用した金額は膨大なもので、この国の福祉にたとえ100兆円くらい使用してもこれはそれに比較すれば国民の幸福になることを考えれば大変安いものと言わねばならないであろう。

    官僚が国の財産を食いつぶしている様は本日の朝日新聞の社説にもある
    自民党の諸君、心して発言には気をつけたほうが良いでしょう。
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    【6052】軍備拡張の動き 高橋 2009-8-10 16:26

    私は前2通の投書で、原爆被投下の記念日を迎えても核廃絶は簡単には進まないだろう、
    むしろ日本国内では"戦争の出来る日本"への動きが再び目立って来たことを書いたつもりです。
    私の危惧が見事に当たったというか、私の意見を真っ向から踏みにじると言うか、今日の朝日の朝刊の記事によれば、麻生首相が(私の考えではこともあろうに)9日の記念日に長崎を訪れ、敵基地攻撃能力など軍備の強化の意向を示したそうです。

    (以下部分引用)
    首相は日本が「敵基地攻撃能力」を持っていないことに関して、日米の役割分担を協議する場の設置を検討すべきとの考えを表明。鳩山氏は非核三原則の法制化を検討する意向を示した。専守防衛を掲げる日本は、他国を攻撃するための兵器などを持っておらず、敵からの攻撃が迫って必要が生じた時は、米軍が敵基地を攻撃する役割分担を想定してきた。

    首相は9日の記者会見で、「懇談会の提言を踏まえて、日米間の具体的な役割分担に関する話は、今後、競技のあり方について検討すべきだ」と述べた。政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」は4日に首相に提出した報告書で、攻撃能力保有の可能性も含め検討するよう提言していた。首相はまた、米国に核の先制使用をやめるよう求めるべきだとの意見について「日本の安全を確保するうえで具体的にはいかがなものか」と否定的な考えを示した。

    日本の首相、自民党の総裁の考えはこんなところです。(私的懇談会の利用については前に書きました)
    アメリカは核の先制攻撃をしても良い。(被爆記念日の長崎でそう発言した)日本はアメリカに代わって敵を攻撃しても良い。

    そもそも"敵"とは何か。何故敵国になったか。神がこの世を作って以来、厳然として敵国が存在した訳ではなかろう。
    ならばその歴史的経緯を解きほぐし、誠心誠意外交を尽くし、EUのごとく平和共存を図らないのか。
    世界情勢も変化している。対米追随も、そろそろ考え直すべきではないでしょうか。

    今日の朝刊にも、各団体がマニフェストの採点付けをしていました。極論ですが、マニフェストは各党が調査会社に委託し国民の要望を調べ、PR会社に耳あたりの良い言葉を並べさせて作るとの話もあり、美辞・努力目標の羅列みたいな所もあるので、眼光紙背に徹しなければ似たり寄ったりの感じを持たないでもない。

    しかし、民主党は日米同盟の対等な関係への見直しを主張しているし、鳩山氏は上述の記事で非核三原則の法制化について「検討することを約束したい」と明言したとのことです。

    以前(3ヶ月前)に私は「諸悪の根源は官僚にある」と書きました。
    それとこの、日米同盟の隷属的関係の二つが日本国の将来を危うくさせていると私は信じます。マニフェストの細かい詮索は兎も角、私は政権交代→混乱・変革を予期しつつ、(改憲論者も居るけれど)取り敢えず民主党に期待したいと思います。
    -----------------
    【6012】貧困解消のための私見(再掲) 沈黙の初夏 2009-8-9 0:50

    多少の予備知識がなくば関連投稿に参加できないと思う。参考記事として再掲しておく。
    (総合【932】再掲)http://6410.saloon.jp/modules/bluesbb/thread.php?thr=130&sty=2&num=34

    巷で言われているが、日本国は財政危機などではない。まず本当に危機ならヨソの国に援助などできるわけがない。
    これは危機感をあおって別の目的を達成するためと考えるべきだろう。さてあおっているのは誰か、だが。
    そこまで視点が届いているヒトは少ない。

    国家の運営。現代経済システムでは赤字になるのが当たり前である。
    それは通貨というものが便宜上のものであり、国家を運営するには次々と発行するしかないからで、いわゆる財政赤字だろうが物理資源が不足しない限り困ることはない。

    需要にくらべ供給が極端に減る場合は困ることになるが、日本のような社会ではむしろ供給過剰なのが問題なのである。
    それに加え、貿易収支が黒字のうちはいわゆる財政赤字も同様に気にせずともよい。
    現状では貿易収支が、こんなに黒字なのに庶民の暮らし向きが悪いのはおかしいはず。

    そもそも赤字というのは ある系が別の系に対し用いる概念だから同じ通貨である国内どうしで使う用語ではない。
    違う現象を同じ言葉で表現すると混同を招く。
    以上、便宜上の数字にすぎないものを騒ぎたてるのは頭がどうかしてると言えよう。
    人々の暮らしが向上する限り 原理的には無限に赤字の数字はあがる。

    しかし、人類が滅亡する日まで、この数字がいくら増えようが困ることはあるまい。
    物理現象としての物質とは切り放された事象に意味をつけているのもまた人間なのだが、金本位制がなくなり変動相場制に移行した今、通貨の価値という形而上的意味を持つものを担保しているのは人々の活力なのである。

    どうして皆そのことに気がつかないのだ。その活力を奪ってしまうような昨今の行政は間違っている。
    つまり モノの供給量にみあうだけの通貨は発行すべきなのであり、暮らしが不自由になるような制限はしてはいけない。
    通貨を過剰に発行するとインフレになるという意見があるが、私は石油があるうちはインフレになることは無いと思う。

    石油の力でモノはいくらでも用意できる。石油文明とはそういうものだ。
    また石油がなくなれば社会が崩壊するという意見もあるが、石油がなくなって崩壊するのは石油にささえられた工業化社会が崩壊するだけで、人間そのものが崩壊するわけではない。

    石油のない新たな社会システムにつなぎかえればいいだけである。そこのところを皆、錯覚していると思う。
    本来、生きるという原則は食糧によるもので、それ以外の事は、実はどうでもよい。
    人々の頭からいっかい金という価値を壊し、新たな価値観を構築するためには劇薬が必要みたいだ。
    ・・・
    経済発展とは暮らしの向上には役立だったが、今やその手段が自己目的となってしまった。これは本末転倒と言える。
    健全財政主義者は赤字国債はいけないとあおって増税を唱えるが、これも間違っている。
    我々が選んだ我々の政府、日銀なのである。

    政府が黒字になったところで我々が暮らしてゆけないならなんの意味もない。
    外国への対外債務が赤字でない限り政府が赤字でもなんら問題ないではないか。
    同じ通貨を用いる我々の我々による我々のための政府のはずである。

    そんなに政府が困る困るというなら、そんな政府はつぶして新しい政府を樹立すればいい。
    日本は貿易黒字の世界的には債権大国なのである。
    国外の債権は引き継ぎ、国内の赤字国債は新しく通貨を発行して返済してしまう。
    それでインフレになるというなら国債長者から税金をとりたてればいい。

    困る庶民からは問答無用で平気で重税をとり、にもかかわらず政治的発言力のある大企業には減税するのだから簡単に出来るはずだ。庶民も政治的発言力をつけるべきなのである。

    実際は国債の大部分は日銀が保有しているから新しい政府を樹立するときに日銀もリセットしてしまう。
    日銀は個人ではないから国債を放棄しても誰もこまらない。
    そもそも日銀も我々が作ったシステムのひとつにすぎないのだから。

    ちなみに現在でも 日銀に眠っている国債券が火事で燃えてなくなっても誰もこまらない。
    前にも述べたが、そんなものは便宜上の存在だからだ。
    ・・・
    現代は変動相場制であるが、現状にもっともマッチした概念で言えば石油本位制と呼称すべき。
    石油が全ての元となっている。それは現代科学工業文明が石油によって成立を保証されているからである。

    石油の力で石油を産出し、石油自身を遠くまで運び、運ばれた石油で食料を含むあらゆるものを製造、流通させる。
    最近では石油を使って作られた食物を使ってバイオ燃料とやらを製造し、需要と供給の関係で食物自体の価格が上がっているという。

    これは非常におかしなことで 生物にとって一番重要な資源とは食糧であること忘れ、人間が何のために生きるかという概念を混乱に導く愚かな行為と言えよう。本来、人間は経済のために生きるのか?違うだろう。困ったものだ。
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