打てば響く 
過去記事(2004年1,2月)

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2月18日   「時の動き

 広報「時の動き」の3月号に、小生のインタビューが載ります。老人党提案者とし てのぼくに興味があって、インタビューしたいというのですね、とことわったうえで、 それでもということでの取材でした。内閣官房というのは懐が深いのか、敵もさる ものだな、と思って感心しましたが、まとまった原稿を見ると、やっぱり、かなり制 約があるのだなと感じられます。でも編集者は精一杯苦労してまとめた様子がう かがえました。まるで老人党が、ぼくの健康増進法みたいですが、これでもあとか ら、なんで「なだ いなだ」など取り上げたんだ、と編集者がいやみを言われるの ではないかと思います。老人党のURLを入れて欲しいと、お願いしたけれど、受け 入れられていたら、懐が深いねえ、と誉めましょう。

 「中村敦夫議員との対談」が通販生活に載ります。日本版「緑の党」がかれを 中心に結成されました。社民党なども、ここに加わるのが、選択肢の一つではな いかと思います。社会主義者としての過去を持つ人を中傷するときに、「赤だ」と いう言葉が使われますが、それに「いや緑です」と答えればいいのです。緑は環 境と同時に平和の色でもあります。これから緑の旗が、デモの時に街を埋めてい くようになるかも知れない。世界のあちこちの集会でも、緑の旗が目立つようにな りました。日本でもう少し目立つようになっていいと思います。
 リアルな運動をしたいという人には、緑も選択肢です。かれはハッキリものをい います。日本の議員の中では、存在感を持った人物です。



2月14日   「議員年金見直し

 14日朝刊に「与野党が議員年金を見直し案をまとめることで一致した」という記 事がありました。われわれの主張が、少しは影響したのでしょう。日本経済新聞 の記者がいっていましたが、年金関係の官僚が、時々老人党のサイトを覗いてい るそうです。政治家の話ばかりでなく、いわゆる民の声を直接に知りたいという気 持ちがあるのしょう。
 13日の新聞によれば、厚生労働省と、国土交通省が歩み寄って、介護タクシー の分野でも、一歩前進があったようです。協介護タクシー協会の方たちの声が、 少しずつ通りつつあるということでしょうが、まだまだ不十分です。官僚が、このサ イトを覗いたという証拠はありませんが、この一歩前進にも、老人党が、少しは役 に立っているのではないでしょうか。
 文部科学省の官僚も、覗きにきてくれるといいですね。しかし、ここは一番頭が 固そうだ。時間をかけて、粘り強くやりましょう。

 東大の学生から、ゼミで老人党の主張を聞きたいという話もありました。エリー トの卵たちも無関心ではいられないらしい。聞きたい、というのは大切です。聞く 耳を持たぬエリートから、聞く耳を持ったエリートに。そしてさらに、エリート意識の ないエリートに、と進化してくれれば申し分ないけど。



2月4日   「イラクでの失業対策」

 陸上自衛隊(GSDFというのだそうだ)の本隊が出発した。ジャパンタイムズの下 柳氏の記事によれば、サマワに世界最新のハイテク要塞が建設されるという。ど れくらいの予算か、是非国会で質問して欲しい。ともかく半端なお金ではない。隊 員はあまり外に出られないので、内部にジム、ゲームセンターなどを設備する。 隊員の精神衛生を考え、心理カウンセラーまで連れていく。この基地建設のため にサマワの市民を雇用する。失業対策というわけだ。サマワのインフラ復興より 先に、自衛隊のインフラ整備、インフラばかりか、ゲームセンターの建設が行わ れるということ。ぜいたくで衛生的な自衛隊の基地と、サマワの市民の耐乏生活 とのコントラスト。それを見たものがなんと思うだろう。どこか、間違っていないか。

 ポーランド兵のイラク滞在中の特別手当と、自衛隊のそれと比較すると、雲泥 の差がある。もちろん日本の自衛隊の特別手当が、何倍も多い。10倍以上だと いう人もある。ポーランド兵はイラクに戦闘しに行った。そして戦死者も出ている。 日本の自衛隊は、戦闘しに行くのではない。だが、自衛隊の方が危険手当が多 いとは。首を何度もひねったが、なんとも解せない。ポーランド兵と日本自衛隊の 給料手当ての比較を、国会で明らかにしてもらいたいものだ。こんなに湯水のよ うに税金を使う自衛隊を送るより、ゲームセンターなど要らないという、NPO組織 を送ったほうが、どれだけ相手に喜ばれるか。
 知れば知るほど、税金の無駄遣いに腹が立つ。



1月29日  「笑ってしまう」

 福田官房長官。古賀議員の学歴詐称に触れ「うそはよくありません。うそは泥 棒の始まりといいますよね」といった。
 その長官。イラク大量破壊兵器調査団のケイ前団長が、大量破壊兵器はもとも となかったのだと思う、と発言したことに関連して「大量破壊兵器はイラクにありま す。確実です」と答えていた。
 ライスもなかったかもしれないといい、ブッシュも、自分も事実を知りたいな どと 言い出している。そんなこといわなかった、といったら、うそつきは泥棒のはじまり ですよね、といってやろう。こんなブッシュの大嘘に比べたら、古賀の学歴詐称な ど、罪のない嘘だ
 これは嘘ではない。内閣府の広報を請け負っているところから、インタビューの 申し込みがあった。老人党提案者だと知っていて、インタビューしたいのかという と、そうだという。「本当だとしたら懐が深いね」と笑って引き受けたが、冗談では ないらしく、インタビューにくるらしい。だが、徹底して話題を別の方に逸らすので はないだろうか。元気の秘密は?とか、精神的に老いない方法はありますかと か。それに答えさせて、イメージの矮小化をはかるのだろうか。

 掲示板に不愉快な書き込みをされて怒る人がいますが、ぼくは掲示板を自由に 出入りできる広場だと考えています。自由は、しばしばこうした不愉快な代償を要 求します。自由な広場の広さは、個人の心の広さと比例しています。



1月28日  「ちょっとおかしい」

 ちょっとおかしい、と書き始めて、もしかしたら大変おかしいのかも知れないと思 い始めた。自衛隊本隊をサマワに派遣する命令がだされたが、その本隊が到着 する以前の今、なんと600人を越える日本の報道陣がサマワに入っているとい う。サマワに派遣される自衛隊は600名くらいだろう。それを報道するのに、600 人。なんかおかしい。自衛隊は陣地を築いて、身の安全を守る。それでもロケット 弾による攻撃は防げない。では、600人にのぼる報道陣は陣地を築いているの か。一般の民家を借りているのだという。何が起きるか分かったものではない。こ ういう状況では社員を危険にさらす意味はないと、共同通信は早々と特派員の撤 退を決めたという話を聞いた。常識的な判断だが、常識をもつことに勇気がいる というのも、ちょっとおかしい話だ。

 民主党の古賀潤一郎議員の学歴詐称さわぎを見て、老人党提案者としては複 雑な気持ちではないか、といわれた。自民党山崎拓候補者を引き摺り下ろすた めに、野党の一番有力な候補に票を入れろ、と党員に提案したのがぼくだから だ。だが、ぼくはちっとも複雑な気持ちにならない。
 単純に古賀議員を馬鹿な男だと思うだけだ。40過ぎて、学歴にこだわるのは、 ほかに誇りに思えるものがないからだ。学歴は就職までに必要だったかもしれな い。だが、就職した以後は、実績を誇りにしろ。自分に誇りを持て。
 老人党は古賀議員を支持したわけではない。山崎拓を引き摺り下ろすためのタ マだった。それ以上でも、それ以下でもない。政権交代が何回か行われるうち に、与野党を問わず、ダメな政治家は淘汰されていくだろう。古賀議員がそのよう な政治家の一人だと考えるだけだ。おそらく学歴詐称している議員は、ほかにも いるだろう。その連中は、早くこの騒ぎがおさまってくれる様に、首をすくめて祈っ ているのではないだろうか。

 アルコール依存の人を治療してきましたが、自己中心的なところが、特徴的で す。こんなに家族を苦しめているのだから、アルコールを止めろといっても、いか にアルコールが、自分にとって必要かを主張して、止めようとしません。営業の仕 事を、アルコール抜きで出来るか。酒を飲まないお前に、酒飲みの気持ちが分か るか、などとあくまで自分を正当化します。
 自分を家族の目、友人の目で見られるようになると、回復していきます。酒を止 めただけなのに、こんなにみなから喜ばれるとは思わなかったといいいます。
 日本の政府の、アメリカがいかに必要かを説く姿を見ていると、回復前のアルコ ール依存の患者の、アルコールが自分にいかに必要かを主張する姿と関わりあ います。



1月21日  老人党公式ホームページ使用開始です。

 お待たせしました。新ホームページ使用開始です。まだ、表紙と掲示板とリンク だけですが、必要最小限のものは整っています。ことに新掲示板は、習うより慣 れろです。使ってみた経験では、難しそうでやさしく、非常に便利です。老人でも 十分に使いこなせます。
 これから、ぼくも積極的にそちらに書き込むことにします。

 19日イラク派兵反対の院内集会に出席しました。院内集会としては、これまで 経験のないほどの集まりで、急遽別室も借り、臨時の二つ目の集会も開いたよう です。
 共産党が緊急事態だ、大同団結しなければ、と発言しましたが、この発言を前 選挙前にしてくれたらと、残念に思いました。発言を求められたので、選挙の後で 大同団結というより、次は選挙の前に大同団結してもらいたい、そう市民は願っ ている、といいました。
 われわれとしては、自衛隊がイラクで、デモ鎮圧に駆り出され、イラク市民に銃 を向けるようなことにならないことを願うのみです。そのようなことが起きても、ま だイラクのためだ、イラク人の支援だ、と政府がいわないように、釘をさしておきま しょう。自衛隊派遣に賛成した公明党にも、釘をさしておくべきだと思います。
 集会で、創価学会の内部に、現在の公明党の動きに疑問を持つグループがあ り、活動を始めたという報告もありました。その勢力が力を得て欲しいと願ってい ます。



1月14日  「長い不在の後、日本に戻っての感想」

 3週間、日本を離れて過ごした。
 日本からのニュースはその土地の新聞とテレビに頼る。結果、日本でなにが起 こっているのかまったく分からなかった。
 ホテルのテレビには,衛星放送によりNHKの国際版のニュースも流れるが、それ を知ったのは旅の最後のころ。だが、見ても、これがニュースかね、と首をひねる ようなものばかりだった。外国だねのニュースが極端に少なかった。世界で起こっ ていることに背を向けている報道の姿勢が感じ取られた。
 外国のニュースが日本のことを報じることはきわめて稀。ニュースにあたいする ことがないのだから当然だろう。報道されたのは、政府の自衛隊イラク派遣命令 と、小泉首相の靖国参拝だけ。それに対する韓国と中国の反応も報じられた。
 「アメリカには媚びるが、隣国には傲慢」と、一人のフランス人が要約したが、そ れが大方の外国から見た日本の姿だろう。日本人全体がそうではない、と説明し たが、自分の弁護が空しく聞こえた。
 こうした日本人観を訂正させるには、投票で今の政権を追い込み、世界をあっ と驚かすしかないと思う。老人党は次の参議院選挙に備えなければと痛感した。

 さて、帰ってきて、目にとまったのが、自民党の参議院青木幹事長(なのかな、 この人の肩書きは、間違ってたら訂正)が記者会見だった。そこで、憲法改正の 前提として国民投票法を提案するという談話をしたことが、テレビで報じられてい た。これに「改憲前提だから反対」といきりたつよりは、受けて立って、「大賛成、 青木さん、それを作って、まずイラク自衛隊派遣のような問題を国民投票にかけ よう」と応じた方がいいというのがぼくの意見だ。
  
 さて、日本で報じられていたかどうか分からないが、キューバのグアンタナモ基 地で、捕らわれているアルカイダと称せられる捕虜にかんするリポートがあった。 この捕虜の間では自殺率が異常に高いこと、精神的に不安定になるものが多い こと、夜も電気を消すことが許されず、四六時中闇の中での休息が与えられない ことにも自殺、精神病の発症との関係が探られていた。また捕虜の中には、年代 の若い十代の捕虜がいることなど、ここでの扱いに、人権的に疑問を呈する報道 を何度か見た。イギリスの裁判官が同じ問題で、アメリカを非難したというニュー スも見た。これらは日本では報じられたのだろうか。
 日本がアメリカに人道的な復興資金として拠出すると約束した税金は、いま使 われているのだろうか。使われるとしたらどのような形で使われているのか。

 南部のラマラで、職よこせデモ(日本の戦後にもこのようなデモがあった)に発 砲があり何人もの市民が死傷した。その映像を見て、日本の自衛隊も、こうした 市民デモに銃を向けることになるのだろうか、心配になった。
 そのとき日本政府が、自衛隊の行動に関して、報道の自粛を要請したというニ ュースが入った。
 カメラが映し出すものが、政治家には怖いのだ。カメラがデモに参加した市民の 家の冷蔵庫を映す。見事に空っぽ。一方でバグダッドで爆弾テロの攻撃を受けた のは、豪華レストラン。
 どういうイラク人が豪華レストランで食事し、どういうイラク人が、職をよこせとデ モをして、銃撃されるのか。カメラはそれを映し出す。
 日本の人道支援の資金はどう使わているのか。外国の報道によると、復興資 金の大部分は、イラクのテレビ網復活のために使われているという。NHKなども それに技術的に協力しているのかもしれない。だが、カメラは町の中の泥沼のよ うな道、電気の来ない町、ランプで暮らす都会の人々、ガソリンを買う車の行列、 を映し出す。それを見せられると、インフラ復興のためにはまったく金が使われて いないことが分かる。そこに金を使い、(日本の得意の失対事業じゃないか)仕事 に人を雇えば、職よこせデモなどは起こらないだろうに。結果、市民の死傷者も 出ないですんだはず。ヨーロッパは政治かも含め、アメリカに批判的な人間が多 いが、それはカメラのなまの映像のせいだろう。報道の影響は大きい。それを日 本の報道も自覚するべきなのだ。
 まず報道に要望する。外国で見られる程度の、映像を日本でも見せて欲しい。 黙って、余計なコメントなしで。その上で、自衛隊イラク派遣も、議論できたらと思う。