打てば響く
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12月31日 今年最後の感想です
 
 今の状況をイエスが見たら

 今、パリにいます。今年中に間に合うかどうか分かりませんが、2008年の最後の感想として書いています。そして今フランスのニュースを見たところです。ガザに対するイスラエルの攻撃は、目には目どころか、10倍にして返す、あるいは百倍にして返すというやりかたで、ギャザの状況を映すテレビ画面には目を覆いたくなります。
 ヨーロッパ諸国としても黙認し、放置しておくわけにはいかず、各国の政府が動いているようですが、イスラエルのこととなると、政府水準の動きは鈍く、民衆の水準では、いらだちが広がっています。パリのモンパルナスでは、それを反映して、かなりの規模で、反イスラエルのデモがありました。
 ぼくもこのデモのリーダーと同じ思いです。何故、ぐずぐずしているのか。イエスが今地上に姿を現して、パレスチナの状況を見たら、何というでしょう。答は決まっています。「まあ、もう少し待て、様子を見よう」というでしょうか。いうはずがないでしょう。ヨーロッパにはクリスチャニズムの伝統があります。心情的には、イエスが今ここにいたら、どういうか、という気持ちが、道徳心の底にあります。日頃はかなり偽善的になっていて、エゴイズム的に行動していますが、24時間の間に、一瞬ぐらいは考えるときがある。というのは、ぼくの希望的観測で、あまりにも希望し過ぎていて、現実はそう甘くはないかもしれませんが、ここは希望を抱くことにします。さもなければ、自暴自棄になります。
 オバマは、今頃、貧乏くじを引いたと思っているかもしれません。でも、そういう状況だからこそ、自分が当選できたのだ、と思ってもらいたいものです。1月20日まで、なんでオバマを待たなければならないのでしょう。ま。どっちみちオバマもアメリカの大統領で、過大な期待は抱かない方がいいかもしれませんが、現状を見ていると、そんな気持ちにもなってしまいます。
 過去の有名なユダヤ人たちにも出てきてもらって、一言いってもらいたい気分です。アインシュタインはなんていうでしょう。独裁者という映画を作ったチャップリンは。ハインリッヒハイネは。マルクスは。トロツキーは。シモーヌ・ヴェーユは。
 イスラエルの建国を許したのは、平和を願う世界に刺さるトゲを許したようなものです。今や、愚痴に聞こえますが、あそこには、国連が主導して、ユダヤ人とパレスチナ人が、平和に共存できる国家を作るべきだったのです。かれらも同意見だと思います。
 イスラエル?それよりも不況だ、年金だ、と考える人もいるでしょうが、これは21世紀の地球の問題です。というのはこれを放置しては、世界のモラルハザードが起きかねないからです。


11月26日 後期高齢者の生活と意見

 小林信彦さんから「後期高齢者の生活と意見という文庫版の本を寄贈されました。かれは、日本の指折りのユーモアのある作家ですが、この本の冒頭で、老人党の主張を紹介するところがあります。それゆえ、送ってくださったものと思います。
 後期高齢者の問題では立腹されているようです。日本で立腹していない高齢者を捜すのが難しいくらいですが、この本は、その他の高齢者問題以外のテーマの文章も含まれていて、ぼくからも推薦します。
 日本では馬鹿という言葉が嫌われ、「あいつは馬鹿だ」などというと、猛烈なバッシングにあいます。ラサール石井が、かれのブログで麻生首相を馬鹿といったとかで、激しい書き込み攻勢にさらされ、ついにブログの一時閉鎖に追い込まれたという話です。
 ぼくも麻生首相?この人の学力に疑いを持っていて、「この人、馬鹿じゃなかろうか」と口元まででかかっていたところなので、それを、慌てて口の中に呑み込みました。そこで馬鹿の代わりに、ブッシュということにしました。麻生はブッシュだね。このギャグは分かる人には分かると思います。田母神もそうとうにブッシュだ、という具合です。二兆円をばらまいて、景気刺激策?こんなブッシュな人には、早くおさらばしたい。早く総選挙をしてくれ、といいたい。G20では、この人は、IMFに10兆円を出資すると、気前よく10兆円をばらまいてきました。消費税5パーセント分を、まあ、気前よくばらまいてくれたものです。すべて、あとで国民が負担しなければならない。早くやめて欲しいね。


11月16日 ばらまき好きの首相

 世の中の動きが速いので、新しい感想をのせます。

 G20が終わった。麻生首相は早速IMFを支援するために10兆円を拠出すると約束した。2兆円を国民にばらまくという案を出して、大騒ぎを起こしたばかりの首相が、今度はその5倍の10兆円を世界にばらまくというのだ。IMFが改革され、こういうことのために金がいるから、と頼まれる先に、用途も決めずに、金を出すというのだから、日本にはお金が余っている、と思われても仕方がない。2兆円というのは、たしか消費税1パーセント分に当たる。ばらまいておいて消費税として、三年先にその5倍とるというのだから、だまされてはいけない。10兆円は消費税5パーセント分ということになる。それを今度は世界に向けてばらまくという。気前よくばらまくではないか。それより、日本の景気刺激策にその10兆円を使う方が、世界のためにもなる。ばらまいたものは、みな税金として、ぼくたちにのしかかって来る。この人にはそうした計算ができないのではないか。この人が、漢字熟語が読めないらしいことは既に話に聞いた。読むところでは、読みを間違える。読まないところでは、頻繁というべきところを煩雑といったりする。計算といい、国語といい、基礎学力は大丈夫なのか。
 小中学校の生徒でなく、この人や国会議員たちに、学力テストをすべきだ。そしてそれを公開すべきだ。これは、余計だが、大阪の府知事も学力テストを自分で受けて、それを公開したらどうだろう。その上で、この間の学力テストの結果を公開しろと要求すれば、教育委員会も応じてくれるだろうに。だれか、麻生首相と、この大阪府知事の学力テストをしてくれないか。



11月6日 アメリカの大統領選挙

 アメリカの次期大統領が、バラク・オバマに決まりました。当選確実となったあと、マッケインの敗北宣言、オバマの勝利宣言を聞きました。老人には暇がありますから。英語耳を持っていないので、そのあとも、インターネットのビデオを何度も見直しました。ジェシー・ジャクソン牧師が、大泣きをしているのが印象的でした。アップされる黒人たちの喜びの表情と涙を見ているうちに、アメリカの黒人にとっては、オバマの勝利は、特別な意味を持っていることが、よくわかりました。
 しかし、オバマが当選するには、たくさんの妥協を重ねてきたでしょう。かれに託される大きな希望が、大変な重荷になることも、理解してやらねばならないでしょう。キング牧師の「わたしには夢がある」という有名な演説を思い出しました。夢には重みがあるのです。
 われわれ老人も、「われわれにはできる」を真似なければいけない。日本の政治を変えることは、可能です。われわれにもできる。でも、言葉だけではだめなようです。老人党もインターネットを使うことまでは、正しい選択だったかもしれませんが、オバマを支えたような組織を作っていけるか、考えねばなりません。そのことを含めて、深く考えさせられました。大衆政治と批判する人もいるかもしれませんが、「われわれにはできる」のような、何万の人間が一緒に叫べるような言葉を作れるオバマは、政治の天才です。
 世界中の人間に、アメリカの大統領を選ぶ投票権が与えられていたなら、圧倒的多数でオバマは当選していたでしょう。世界の世論調査を見る限りはそうでした。しかし、オバマはアメリカの大統領であり、アメリカの利益を優先するでしょう。もし大不況対策として、米国の国内経済を優先させるなら、アメリカへの輸出に依存している日本の産業は、大きな打撃を受けるかも知れません。そうした先を読める政治家が日本にいるか、残念ながら、今の日本には見当たりません。しかし、必要はそうした政治家を生み出すものです。期待しましょう。日本にも若いオバマのような、政治家が出て欲しいですね。出てくれたら、われわれで、育てましょう。「われわれもできる」です。



9月30日

 中山国土交通大臣の辞任について書きます。といってもちょっとした感想。
 この人は世の中の基準からすれば、とても頭のいい人らしい。私立鹿児島ラサール高校を卒業し、現役で東大の法学部に入学、大蔵省に入省、キャリアーとして順調に出世、12年後には主計局主査という経歴を聞けば、だれでもそう思うのではないか。今の日本の常識ではそう判断される。土地の人から秀才と呼ばれたのだろう。
 頭のいいのはわかったが、今回のかれの行動を見ると、その秀才がどうなってしまったのか、首を傾げる。「バカじゃなかろうか」と思う。断っておくが『バカ』という言葉は文化に根付いたことばなので、差別語だなどと言って、言葉狩りの対象にしないでほしい。かつて、この言葉は「バッカじゃなかろうか」と発音して、ギャグとして大流行したこともある。

 ともかく、常識があれば、「自分が、こういうことを言えば、マスコミがその言葉をとらえ、どのように報道し、その結果、どんな騒動が巻き起こるか」ぐらい分かるだろう。そして、常識を持っていれば、自分の党が今どんな状況に置かれているかも分かるだろう。そして自分の発言が、自分の属する党や、自分を大臣として選んでくれた首相に、どんな打撃を与えるかも分かるだろう。しかし、かれには、どうもその常識がなかったようなのだ。日本語では、常識を持たない人間を『バカ』という。おそらく自民党の仲間たちは「あいつはバカだ」とか「大バカものだ」とかつぶやいているのだろう。

 ラサール高校と東大の教育が「常識のないバカ」をつくったのか、それともキャリアーとしての大蔵省のエリート意識が、それをつくったのか、政治家として、先生先生などと言われているうちに、常識がなくなって『バカ』になったのか、そのどれかか、その全部か、であろう。こういう常識のない人が、かつては文部科学大臣をつとめ、さまざまな教育改革を提案してきたことを考えると、暗澹たる気分になる。日本が変になってきたはずだ。
 ぼくが常識人だったら、こう考えるだろう。ところがぼくは常識人ではないので、暗澹とした気分にはならない。ぼくは日本全体に、秀才とは何か、教育とは何か、バカとは何か、を身を以て教えてくれたかれに感謝した。
 かれは日本の戦後教育が悪かったと考えているらしいが、それには同意する。この大臣こそ、戦後教育の欠陥のよい証明だ。戦後の文部省の指導した教育は、進学のための教育ばかりで、常識を与えてこなかった。秀才ほど、常識がない。そういう結果をもたらした。
 自民党の人達も、このぼくの意見には同意してくれるだろう。



9月1日

 政局が大きく動いたようなので、ここでぼくの感想を述べておきます。
 今日、福田首相が辞職しましたが、突然の辞任にはいささか驚かされました。辞任したことに驚いたというより、突然の辞任が安倍、福田と二度も続いたことに驚いたのです。しばらく前から、表情がさえなくなったなあ、とは思っていました。この人もうつ病か。うつ病が流行りだな、と思っていました。
かれ自身は安倍元首相とは違う、安倍は病気、自分は病気ではないといっていました。
 かれの気持ちを、ぼくの限られた情報から推測すれば(もっぱら推測力にたよってですが)、どうなるでしょう。
 かれが前から気にしていたのは、海上自衛艦による給油活動の継続でしょう。国際協力とかなんとかいっているが、ずばりいえば、アメリカに対して申し訳ないということでしょう。これができないようでは、アメリカに顔向けできないと思っていた。この前は、衆議院の再議決で切り抜けた。今回もそれを考えて、ぎりぎり再議決可能な期間を持ちかけた。ところがそれが与党内の公明の反対で通らなかった。公明の主張で会期を短縮させられた。そこで、公明に裏切られたと感じたか、麻生が、公明との二党間の折衝をサボって、自分の足を引っ張ったと感じたか。ともかく、どちらに対してかは分からないが、これでカンカンに怒ったことは確か。記者会見でも、感情が激しているのか、怒りを思い出すのだろう、顔が話すうちに赤くなり、言葉を正確にいえなくなり、繰り返していた。安倍と違ったのは、この怒り。安倍は自信喪失で落ち込んだ。かれは怒って、勝手にしろと投げ出した。身内を困らせる行為であることは間違いない。
 重要なのは、国会がスムーズに運営されることではない。この日本に民主主義を根付かせることである。そのためには、解散総選挙で政権の交代が行われる習慣を定着させること。給油活動にしても、国民の審判を仰げば、何も日本国の首相個人が、アメリカに申し訳ないということはない。これが国民の選択ですから、といえばいい。「野党が協力しない」なんて泣き言を述べているようでは、民主主義の何たるかが分かっているとはいえない。どっちみち、福田の後継に選択の余地はないだろう。また保保連合などというわけには行くまい。
 今度こそは解散総選挙ということになるのだろう。



7月13日

 前回のサイトの更新が4月27日だったとは!

 信じられません。気がつくと驚くほど時間がたっている。一日を追いかけるように生活しているからでしょう。なにしろ毎日毎日、次々にビックリさせられています。奥方から探してこいという命令で、バターを探すが、どこのスーパーにもない。売り切れています。あるのはバター風味のマーガリンばかりです。たまに「あった」と喜ぶと、ふだん買っていたバターの4倍はする値段。よく見ると輸入品で、エシレというフランスでも高級品として知られる銘柄品らしいが、輸入するなら、どうしてもっとポピュラーなバターにしないのか。エシレなんてバター、いったいどこのだれが食べるのだろう、と考えます。こういう間に、一日は過ぎていくのです。

 後期高齢者の保険料額決定通知書というのが鎌倉市から来ました。医療広域連合会長のハンコもあるから、そういう役所が新しくできて、おそらく官僚が天下りしたのでしょう。そして問題の後期老齢者保険の、ぼくの保険料だが、これまで文芸美術者国民保険に入っていて、年間229200円払ってきたぼくですが、今度は高齢者として、315880円に決定したそうです。所得は年をとると共に年々減少し、去年の確定申告では一昨年より数割減ったというのに、保険料は数割増えました。所得の一割弱です。介護保険の6万4440円を加えると、ちょうど所得の一割が、銀行から引き落とされるのです。なんでこんなに増えなければいけないの!です。こちらが許可も与えていないのに、すでに、引き落とされてしまいました。
 ガソリンが値上がりし、一昨年車検時に、燃費のいい、小さい車に買い換えていたのは先見の明があったと自分を誉めていますが、足が弱り始めているぼくたち夫婦が、坂道の多い鎌倉で暮らすには、車を簡単にやめて歩くことにするわけにはいかないのです。
 それでも、バイオ燃料なんてものによる、穀物値上がりに直撃され、飢えているアフリカの人たちに比べれば、まだゼイタクな悩みかもしれないと思います。いや、アフリカばかりではない。日本でも食料の値上げに直撃されて、飢え死にするような、ワーキングプアの人たちもいます。その人たちに比べれば、と思いますが、わざわざ政府にいってもらいたくはありません。その飢えた人たちに関心を抱くようなポーズをとる一方で、自分たちは、北海道の食材をふんだんに使ったディナーをしっかり満喫しサミットに、いくら税金を使ったか。対テロ警備という名前をつけて全国から動員した警官に払った手当てを含め、サミットのために、どれだけの税金を使ったか。それらを全部節約し、サミットをやったことにして、そのお金を直接アフリカに送ればよかったのにと思います。ぼくたちには下手な芝居はいらないのです。
 こんな風に怒りながら、毎日を過ごしていたら、いつのまにか、7月に入っていました。
 というようなわけです。
 この危機に当たって、ぼくが老人の先頭に立って、勇ましい宣言を発表することを期待していた方には、実に申し訳ありません。
 明日は「老人は何故自殺するか」という題でインタビューが来ることになっています。そんなこと老人の口からいわせなくても、分かっているはずだと思います。

 普通30万ぐらいの手取りの会社員あるいは、公務員は、保険料をどれだけ払っているのでしょう。教えてくださいませんか。参考にさせてください。

 数日前に大腸検査をして、おなかをかき回されましたが、まだ、元の元気に戻っていません。



4月27日

 サイト更新の遅れをお詫びします。この一大事のときに、なだ いなだは眠っておるのか、と思われた方も多いでしょう。後期老齢者健保の問題で、皆さんは大いなる怒りで盛り上がっておられましたが、小生もこの問題を受けての新聞や雑誌のインタビューの応対に忙しく、サイト更新を怠ってしまった次第です。前回の更新の期日に目をやり、怒りと共にあっという間に飛び去った日々を数え、自ら愕然としています。
 後期老齢者健保という名前は、政府が「しまった。悪い命名だった」と気が付き、あわてて別の名前を持ち出してきたようですが、この名前が怒りと共に定着してしまったようです。今さら名前を変えても、内容が変わるわけでもなし、これまでだまされ続けてきた老人が、これ以上だまされないために、気
に入らない名前のままでいいと思うようになったからでしょう。

 食糧問題
 さて、後期老齢者健保、チベット暴動、聖火リレー妨害と、ニュースが続き、視線をかわされましたが、気が付けば、われわれ老人の足元を、食料品の値上がりという大問題が、脅かしています。チベット暴動に目を奪われていますが、援助に頼らなければならない貧困国でも、食糧問題が原因で
暴動が起こっています。食料不足が原因とはいえ、いずれは食料の絶対的不足が起きるでしょうが、現在、実際に不足しているわけではありません。現在は、投機で儲けようとする金の亡者たち(残念ながら自由主義の経済の自由とは、こうしたものたちの金儲けの自由を正式な経済活動として保障
するものです)、の貪欲さのために、値上がりし、同じ金で買える食糧が、突然半分になり、三分の一になったための不足です。規制緩和の掛け声で野放図に解き放たれた自由主義の矛盾のあらわれです。
 日本は、少し状況が違います。日本の食糧の値段はもともと高かった。というのは国内の農業の保護のため、食料の値段は、外国に比べ、高く吊り上げられていました。それが規制緩和主義者の標的にされていました。日本にいるおかげで高い米を食わされている、高いパンを食わされていると感じた人も多いでしょう。海外のこのところの農産物の値上がりで、ようやく日本の食糧の値段が、国際的水準になったというところです。つまり、日本の農業の国際競争力が、回復する条件が整ったということです。でも、その時が来たのに、日本の農業は、過疎化と老齢化によって、壊滅に近い状態に
あります。
 おそらく、こうした状況の日本の農村を、資本主義は狙うことでしょう。老齢化した農民から、会社組織の農業経営の資本が、土地を買いあさるのではないかと思います。その土地の買いあさりのために暴力組織まで動員されるのでは、という暗い予感さえ抱き始めています。そこで起こるのは、農村
の効率を求めての自然破壊です。そうした暗い未来のイメージが頭を過ぎります。
 目先のことばかりでなく、われわれ老人は、そうした未来の危険をしっかりと見据えて、農村と連携して、自分たちの未来の生活、後輩たちの未来の生活を、護っていかねばなりません。政治家の、危機対応の能力欠如を見ていると、かれらには頼っていられない、自分たちが行動しなくては、という気持ちになります。



2月29日

 昨日自民党を称する人から電話がかかってきました。どすの利いた声で、なにごとかと思ったら、自民党でエコロジーの本を作ったから、それを買えというものでした。値段を聞けばよかった。一冊、最低で何万円といったのではないかな。洞爺湖サミットを成功させるために必要な資金集めだから、買
えといいます。
 前にある有名な議長経験者からも、本を買えといってきたことがあります。その時は一冊30万円といわれて、目を回しました。
 年金ももらっておらず、清貧の生活をしているぼくには、義理で本を買う余裕はない、と丁重に断ると、自民党は国民のために、一生懸命やりますから、というので、ぼくは「政権交代するのが、一番国民のためだと考えている、小沢がいいというのではない。政権交代が行われ、アメリカのように官僚のトップが、そのたびに変えられていくと、風通しがよくなると思うからだ。官僚には緊張感がないが、自民党政権が長く続きすぎた結果だ」と答えたら、ガチャンと電話を切りました。
 電話を切ったのは当然でしょう。
 さて、沖縄の米兵による中学生暴行事件、イージス艦と漁船との衝突事故、それに国会での道路財源問題など、もっと敏感に対応できればいいのですが、なにしろ原稿に追われている最中で、しかも次々と新しい事件が起ってくれるので対応がおくれています。
 また、「とりあえず今ぼくは」の欄も更新が追いつかず、もうしわけありません。
 イージス艦は一隻いくら?だれのために働いている?アメリカのために。アメリカの国防のシステムに組み込まれて働いている。今度もハワイからの帰り。おれは大切な仕事をしているのだ、アメリカから帰ってきたところだぞ、そこのけ、そこのけ、小さい漁船ども、という振る舞いが生んだ結果だ、などと、さまざまな考えがよぎりました。それを踏まえて、日本に米軍の司令部が置かれる意味を考えようとしましたが、考えているうちに、結局、事件に押し流されました。
 ぼくの予定に関しては、ブログの方が書き込みやすいので、今後はそちらに、より頻繁に書き込むよう努力します。
 3月1日は三鷹の井の頭病院(ぼくが30年前に勤めていた病院です)で「正常ではなく成長」という題で公開講座を開きます。午後二時からです。いうのが遅いのだから、と叱られそうです。



2月5日

 1月11日にフランスから戻っていましたが、更新を怠けていました。申し訳ありません。その間に、老人党のサイトも新しく、スマートなものになっていました。スタッフの方にお礼を申し上げます。
 と同時に、このところ更新を怠けがちな小生を自分で叱っているところです。参院での与野党逆転で、一息ついたような気持ちの緩みがあるのかもしれません。

 さて、マスコミの命名では「ねじれ国会」という異常な状態だそうですが、ぼくの考えでは、こういうことが、これまで起らなかったことが、日本の異常なところなのです。アメリカでは大統領と議会では、勢力が逆転していますが、ありふれた状況です。そして話し合いが行われています。
 フランスのミッテラン大統領時代の半分は、大統領とは反対の保守の政権でした。日本風にいえば、ねじれ国会でした。長期の原則的な問題では、急ぐことはないので、突っ張りあってよろしい。次の選挙で、国民に決めてもらえばいいのです。しかし、緊急の問題では、話し合う。妥協しあう。それが柔軟に行われれば、行政に支障はきたさない。
 日本の国会を見ながら《へたくそ》とつぶやいていました。
 次の選挙では、格差社会が選択すべき大きなテーマになるでしょう。ガソリンの値段がテーマではない。そういう細かい問題で争うと、郵政民営化の時の選挙のように、誤魔化されてしまう。その点、二度と同じ失敗をしないよう、十分に注意を払ってもらいたいものです。

 アメリカの大統領選挙は面白くなってきました。CNNでイスラエル・ロビーはクリントンを支援して、オバマの当選を必死に食い止めようとしているという話をしていました。
 前回、イスラエル・ロビーという本の紹介をしましたが、あの本を読んだあとで、こうした解説を聞くと、選挙の裏で、なにが動いているかが、よく分かります。
 あの本はおすすめです。
 明日ではなく、もう今日ですが、スーパーチューズデーです。イラク戦争が本当に終わるか、アメリカが格差社会から抜け出すか、もう直ぐ分かります。